ユキミ・ナガノさん、或いはCLUB JAZZ。 [SOUL&JAZZ]
Perfumeブームもそろそろ自分の中で落ち着いてきたし、そろそろ新しい音楽に飢えてきて、でも
最近の音楽はPerfume以外つまんない、なんて思っていたけれど、
どっこいジャズの世界は最近なかなかかっこいいバンドがいっぱいいたりしたよ。
ここ数年、北欧を中心に、NuJazzだとか要するにクラブ向けのジャズという
そんな動きがあるっていうのは知っていて、興味もあったけど、
全然事情を知らないというのもあり、なかなか聴く機会がなかった。
で、先日見つけたSleepwalkerというかっこいいバンドはなんと日本人というのでびっくり。
オムニバスの "Neujazz"に収録されているこの曲、
歌っているのはユキミ・ナガノさんというステキな方、日本人かと思いきや
日系スウェーデン人とのこと。
KOOPをはじめとして、スウェーデンのいろんなバンドで歌っているみたい。
まあKOOPはジャズからはかなり外れるというか、とても独自な音楽なんだけれど、
なんか、そういうのって、自由でいいなあ、って思う。
一つのバンドにしばられずに、いろんな人たちと一緒に、いろんなステキな音楽をつくっていくっていう、そんなスタンス。
でも本格派のジャズ好きな方にしてみれば、 クラブジャズなんかジャズじゃないとか
そういう話になるんだろうけれど、私はいわゆるクラブジャズだとかNuJazzというのは
ジャズの発展形だと思うし、90年代後半以降完全に形骸化していたジャズが、
こうして新たに現代の若者の手によって新たな命を吹き込まれるのは素晴らしいことだと思う。
そもそもジャズは常に発展、進化してきたんだし、というか
ジャズっていうのは、いつの時代も常に最先端だったし、常にその時代で
最もヒップでクールなものであり続けてきたわけでしょう?
それがジャズってものだし、60年代のモッズたちがモダンジャズを愛していたのも
それ故だったのでは。
50年代のモダン・ジャズだけがジャズじゃないし
60年代以降、フリージャズ、ジャズファンク、そしてフュージョンなんかが生まれて、
80年代、ハービー・ハンコックはRock It というヒップな曲をクリエイトしていたわけだし
90年代初頭にはアシッドジャズの登場、というように
ジャズって結構時代の流れとともに、形を変え、進化してきている。
これからもそうであっていいんじゃないのかな。
いやそうあるべきじゃないのかな。
マイルスがどうして凄いかといえば、決して "Kind Of Blue" を創ったからではなくて
死ぬまで新しい音楽を追求していたからだと私は思うよ。
いちばんいけないのは、ひとつの形に落ち着いてしまって、単なる様式美の世界になってしまうことだと思う。
そこには何の創造性もなければ、ひらめきもなく、単なる停滞でしかない。少なくとも私には。
モダンジャズにこだわって、これこそがジャズだよ、だなんていって、それ以外のジャズを否定するだなんてことは、
ロックといえばストーンズとビートルズしかきかない、っていうくらいばかげたこと。
ニュージャズ/クラブジャズはだから今後大いに期待できる、と私は思っています。
しかも、日本から世界レベルのバンドがたくさん同時進行で出てきているというのが、とてもうれしい。
だいたいこういうのって、日本人はいつも後追いだから。
で、これからSleepwalkerとか、Quasimodeとか、吉澤はじめとか、色々聴いてみようと思っているのだけれど、それについてはまた後日。
Waltz for Koop: Alternative Takes
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Palm Pictures
- 発売日: 2003/09/23
- メディア: CD
2008-09-29 21:21
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