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太郎+省エネ [ECO・社会]

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先日、なんとなく岡本太郎の本をパラパラとめくっていたら、
エコに関して私がふだん考えていることと全く同じコトを言っていて、
驚愕。


「みんなは省エネルギーというと、即石油ということを考えてしまうが、本当に省エネルギーしたいなら石油よりもむしろ人口問題だよ。
つまり、地球上の爆発的な人口増加、それを支えるためにはどうしても”近代化” を促進させなければならない。ということは、それに見合うエネルギーが必要になってしまう。(中略)

人口が増えたといって文句をいうと、非常に悪いことを言っているように思われるけど、人口に比例して産業を拡大していかなければならないとなると、どうしたって石油やその他のエネルギーが必要になってくる。だから、大もとの省エネルギーは人口を増やさないことなんだ。(中略)
絶望的な状況だね。とにかく、今後は結婚してもなるべく赤ちゃんを生まないようにするぐらいしかないだろうな。」

(岡本太郎 『太郎に訊け!2』)




しかもこれは、つい最近の発言じゃなくて、
たぶん80年代のもの。

まさに今日の新興国を取り巻く状況を予見したかのような発言に、びっくり。


インドとか中国とかインドネシアとか、新興国の産業・経済がいま急速に発展している中、
今後は先進国並みにエネルギーや資源を消費するようになる。

しかも、新興国の人口は、先進国よりはるかに多いので、
近い将来、環境破壊は加速度的に進むわ、資源は底をつくわで、
えらいことになるのは、どう考えても明らか。

でも、そうせざるを得ない、という、この誰にも止められない状況。
これでいいのか。。

かといって、途上国を途上国のままにしておけ、だなんて、誰にもいう権利はないし
そこに大きな市場とビジネスが生まれてしまっている以上、そんなことできるはずもない。


そもそも大きな仕事が殆どない現在の日本の状況では、
とくに製造業の企業が生き残っていくには、新興国に進出していくしか道はないので
日本企業はこぞって、工場や生産拠点を新興国に移転したり、
発電所、インフラといった国の基幹となる巨大プロジェクトに参画している。

これは、私も仕事をしている中で、リアルにわかるんだけれど、
新興国の好景気にのっかって、日本企業が儲かればそれでいいの?と思ってしまう。
目先の利益ばかり追っかけて、地球の未来を考えないビジネスをやっていたら
間違いなく、近い将来、しっぺ返しを食らうことになるし
その問題たるや、きわめて深刻なものになるような気がする。

少子化問題なんて、比べ物にならないくらいに。


エネルギーや資源をガンガン消費するような巨大産業に頼らなくても、
なんとかみんながそこそこ暮らしていけるような、そんな方法はないのかな。。
そう思う。

観光とか、ITとか。農業とか。

国のえらい人たちに、考えて欲しい。



それにしても、
太郎のことばは、いつでも弱った私に力を与えてくれる。


そして今年も、うちの庭では紫陽花が咲いてくれた。
美しい。






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