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生活変わるかも。(温泉編) [旅・おでかけ・写真]

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先日の記事に書いたように、
生活変わるかも計画 - その1として、iPhone 5S + iPad mini を購入した結果、
私の生活は確かに一変した。
本当に、買ってよかった。

まさに思惑通り。 大成功である。 ははは。

しかし私は、それだけでは満足せず、更にアグレッシブに攻めることとし
生活変わるかも計画 - その2として、温泉に行くことにした。

なぜ、温泉に行くことが私にとって、生活かわるかもなのか、というと
私は温泉に行ったことがなかったからである。

日本人でそんな人間がいるの? と言われそうだけれど
事実なんだから仕方がない。

そもそも私は、なぜみんなが温泉に行きたがるのか、全く理解できなかった。
ただ風呂につかるだけなら家でもできるじゃん。
家に浴槽がないの?
そんなに大きなお風呂に入りたいのなら、最悪、
近所の銭湯に行けばいいじゃん?

そう思っていたから。 なんという偏屈。

そんな私が、なぜ突然温泉に興味がわいたかといえば
まず、体調がよくないので、温泉にでも行ったら少しはよくなるんじゃないか、
と、ふっと思ったのと、
これまた私をはるかに上回る偏屈人間・町田康の本を読んでいたら
鬼怒川温泉のホテルの招待券をもらって、しぶしぶ行ってみたらすごくよかった、
ということが書いてあって、それにミョーに魅かれたというのがあった。
なのでとりあえず行き先は鬼怒川温泉に決めた。

じんましんを治したいというのもあった。
まあ、温泉に一泊したところで治るはずもないし、
逆に、お湯につかってるうちに、じんましんが出てくる場合が多いので
あまり期待しなかったけれど、筋肉痛は動かないよりも動いたほうが治りが早いように、
荒療治的な効果がないとも限らないし、
とにかく可能性のあることはなんでも試したかった。

鬼怒川温泉といえば、全国にその名をとどろかす一大観光地。 大メジャー。
そんなものが私に縁があるはずもなく、また、大混雑が予想され
正直、いざ当日になってみると、その大混雑っぷりを想像しただけで、行く気がなくなった。

なので、やっぱいくのやめよーとか思ったのだけれど、
ホテルをここでキャンセルしても一泊分とられてしまい大損、
うーん いくしかないか、、 と、重たいこころを抱えたまま、北千住まで向かった。

しかし、これが案ずるよりウムが易しで、北千住から鬼怒川温泉まで、
一直線に走っている特急スペーシアは、がら空きだったのである。

まあ、季節的に中途半端というのと、平日だったというのもあるかもしれないけれど
大混雑で特急券すらとれないのではないか、と危惧していた私は、ほっと胸をなでおろした。

そして特急に揺られること2時間弱、鬼怒川温泉に到着。


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空気がおいしい。単純に。
山に囲まれた渓谷と、そこを流れる川。美しい風景。

しかし、駅前は閑散としており、観光客はまばら。
天気も悪い。
なんだか、まったく盛り上がっていない。


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こんなにも空気がよくて、眺めもいいのだから、本来なら気分は爽快となるはずだけれど、
私のテンションは全く上がらない。

予約したホテルに着いても、殆ど客の姿は見られない。
妙に閑散としている。
どういうこと?

ひょっとして、鬼怒川温泉というところは、盛り上がっていたのは遠い昔のことで、
今となっては誰も寄り付かない、寂れた温泉街なのではないだろうか。
或いはもしかして、既に温泉が干上がってるとか。
いかんせん温泉ド素人の私は、とんでもない間違いを犯してしまったのではないか。。

そんな不安に襲われつつ、部屋に通されると
純和風の、十畳敷きくらいのなかなかいいかんじの部屋で、目の前には鬼怒川が流れており、
天気が悪いのが残念とはいえ、なかなかの絶景。


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とりあえず部屋につくなりタバコを吸っていると、
お茶を入れてくれている仲居さんに、お風呂に入りますか?と言われた。

まだ昼間の3時。
なにもこんな時間から風呂にはいらなくても。。

でもまあ、移動で疲れたし、行ってみようかな、とも思ったけれど
ああ でも他人と一緒に風呂に入るなんてイヤだなぁ などと
この期に及んで何言ってんだってことを考えつつ、
すっきりしないまま、とりあえず大浴場に行くことに。

すると

巨大な浴場には、誰もいない。
はからずも、大浴場を独占してしまった。

あれ、結構いいかも、と私のテンションはここで急激にUP。

そして、巨大な浴槽のお湯につかる。
目の前には、鬼怒川の絶景が広がっている。
お湯の温度も、熱くもなく、ぬるくもなく、絶妙。

あまりにも、気持ちがよかった。
体がとけていくようだった。

全く予想外なことに、私のテンションはMAXに達した。


そして、テンションがあがりすぎたのか


泳いだ。


水に浮くということは、こんなにも気持ちがよいものか。
こんなにも、肉体が解放されるような感覚を感じるものだったのか。

私は、シビレるような快感を感じたのである。

考えてみたら、泳ぐなんてことも何年ぶりだろーか。。


結局、一泊二日のあいだに、3回入浴してしまった。
しかも、3回中2回は、独占状態。



ここに来るまで、ていうかこれまでの人生で、温泉に全く興味が持てなかった私は、
なんという愚か者、頭のかたい人間だったことか、
粋や風流といったものが理解できない、つまらん人間だったことか。

休暇といえば、フランスだのイタリアだのとうかれていた私は何だったんだ。
ただのヨーロッパかぶれじゃん。
飛行機で12時間も飛ばなくても、特急で2時間も乗れば、
こんなに素晴らしい場所があるんだから。


こうして私は世間の人たちがなぜ温泉に行きたがるかを理解し、
非常に満足し、また近いうちに訪れることを心に誓いつつ、
鬼怒川温泉をあとにした。

こうして、私の生活改善計画第二弾はまたしても大成功に終ると同時に、また一歩、
世間なみの生活に近づくことができたのである。






耳そぎ饅頭

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  • 作者: 町田 康
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2000/03
  • メディア: 単行本



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