安部公房とわたし [本・雑誌]
私は安部公房の熱心なファンではない。
凄い作家だとは思うけれど。
だからこの本についても、それほど興味を持つはずはないのに
なぜかこの本を知った瞬間、なにかピンとくるものがあった。
つまり、内容はともかく、
この装丁にグッときた。
山口果林さんが、めっちゃくちゃ素敵だ。
以前から、いい女優さんだとは思ってたけど
こんなにステキな人だったんだ。
いろんなところのレビューなどを見てると、
世の中にはこんなに安部公房ファンがいるのか、と驚く。
私はといえば、『砂の女』、『他人の顔』、『壁』、『箱男』など
有名作品しか読んでないし、しかも内容もあまり覚えてないし
それほど好きにもなれなかった。
ただ、『砂の女』だけは、ほんとにすさまじい作品だと思う。
いうまでもなく、安部公房は世界的に有名な作家。
もしかしたら日本でよりも海外でのほうが読まれているのでは、という気もする。
実存主義的な主題とか、いかにも欧米のインテリとか批評家あたりに受けそうな内容も多いし。
まあ、日本の彼のファン層も、いわゆるインテリ層だろうけど。
ふつうの日本の文学と違って、あまり日本的な情緒とか、日本人特有の感覚とか、
そういったものが織り込まれていないので、翻訳もしやすいだろうし。
それだけ海外でも理解されやすく、しかも文学的にもかなり高度な内容であるにもかかわらず
どうして安部公房がノーベル文学賞をとれてないのか、不思議に思う。
ちなみに、ここ数年、次のノーベル文学賞は、村上春樹なのではないか、
などということが、特に欧米の春樹ファンの間などで囁かれていたりするらしいけれど
もしそんなことになったら、正直私はノーベル賞なんてものは以後一切信用しない。
話がそれたけど
いま読んでみたい一冊だけれど、未読本で他にも読みたいのが山ほどあるので
(ドーキンスとか、スティーヴ・ピンカー、蘭郁二郎、各種オカルト系とか)
優先順位は低くならざるをえないか。
2013-11-02 11:11
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