プロヴァンス旅行記 (2) [旅・おでかけ・写真]
さて前回の続きで、ミュンヘンからマルセイユに向けてのフライトから。
飛行機は小さくて、シート配列は2-2。
9割方席は埋まっていました。
1時間ちょっとのフライトなのに、軽食が出たのは少し得した気分。
最近は、こういう短いフライトだと有料だったりするのだけど、無料でした。
(少なくとも、SASは有料だと思う)
窓側の席を確保していたので、外の景色がよく見えたのですが
気がつくといつのまにか海の上空を飛んでおり
下を見ると、なんとなくコート・ダジュールっぽい風景。
それが、だんだんマルセイユに近づいていくにつれ、風景が一変。
なんていうのか忘れたけど、このあたり独特の、写真で見たことのある
白っぽいゴツゴツした岩が続く海岸線で、その美しさに少し感動。
疲れも忘れ、テンションUP。
で、マルセイユには予定より20分程度遅れて到着、空港を出た時点で夜の10時を過ぎ、
いくら夏のフランスが夜遅くまで明るいとはいえ、さすがにまっくら。
この日の宿泊先はエクス・アン・プロヴァンスで、エクス行きのバスはまだあったけれど
エクスのバスターミナルからホテルまでたどり着けるか不安もあったので
タクシーを使いたかったけれど、結構ぼられる、という話もあるし、、
と迷いつつ、空港のInformationで相場を確認すると、だいたい55~60くらいでしょう、
という答え。 うーん高い。。 バスなら7~8euro。
迷ったあげく、タクシー乗り場へ行き、運ちゃんに料金を確認。
すると、60euroだといわれたので、さっきのInformationの人の言ったとおりだったので、
若干不安だったけど、まあぼられないでしょう、と思い切って乗ることに。
そしたら、この運ちゃんがほんとにいい人で、まー陽気でぺらぺらよくしゃべる。
マルセイユ訛りと思われるアクセントが強くて、半分くらい聞き取れなかったけど。
で、いざホテルについてみると、ほぼぴったり60euroでした。
時間的には、30分弱。
パリだと、シャルル・ド・ゴールから市内まで4~50分かかるけど、50euroくらいだったような。。
ちなみに、ホテルのReceptionは、さっきの運ちゃんとは違って、
全く訛りが感じられない、パリのフランス語とかわらない仏語。
そして、エレベータに乗ろうとしたら、出ました、フランス安ホテル名物、
めっちゃくちゃ狭いエレベータ。
一人乗って、スーツケース入れたらもういっぱい。。
しかも、扉は自分で開けるという。 なんなんですかね、これ。。
部屋は、まあ広くもなく狭くもなく。値段のわりには(87euro)いいかんじかも。
でも、シャワーブースが凄く狭くて、日本人の私でもシャワーを浴びながら
体をぶつけたりして、体の大きい西洋人が設計したとはとても思えない代物。。
しかも、ホテルは全室禁煙。
これはきついわ。。 と思ったのですが、煙草を吸いたくなったら、ホテルの外に出て
吸えばいいだけの話なので、特に問題なし。
逆に、部屋で吸わないので、火の始末の心配をしなくていいから、いいかも。
で、シャワーを浴びたら結構体力も回復し、翌日6時には起床。
朝食後、早速街に繰り出しました。 夏とはいえ、朝はちょっと肌寒かったけど。
これは、有名なロトンド。 美しかった。。
噂どおり、噴水をよくみかけます。これがまたいい感じで。
こちらは、ロトンドから東に入ったエクスの中心地、ミラボー通りで見つけた噴水。
街を歩くとすぐ気づくのが、ほぼすべての建物が、黄色がかったクリーム色の壁に、
緑っぽい窓枠、というカラーで統一されていて、そこに並木の緑が映えて、
本当に美しい町並み。 この色彩感覚は素晴らしい。
しかも、ただ美しいというだけでなく、なんともいえない、落ち着いた雰囲気があって
それがとても気に入りました。
まあ、オサレといえばそれまでだけど、そんな言葉では片付けられない
独特の落ち着きと軽やかさと、余裕のあるオトナ的洗練。
しかも、パリとか他の大都市のような喧騒とか、ゴチャゴチャ感がないんです。
決して人も車も少ないわけではないのに。不思議ですね。
正直この旅行の計画段階では、エクスはスルーしようかとも考えたんですけど
エクスに行ったことのある友達はみんな凄く推すし、南仏にいくからには、
エクスは基本っていうかその中心だし、とりあえず行っておこうかな、
くらいの感覚だったのですが、来てよかった、とつくづく思いました。
カフェもほんとにオサレですね。。
私ごとき者には、とっても敷居が高いんでございます。。
Hotel de Ville 前の広場もほんとに素敵。(冒頭の写真)
時計台がかっこいい。
マルシェも楽しかった! (何も買ってないけど)
でも、この街でいちばん見たかったのが、サン・ソヴール教会。
ギザギザして、とんがってるというか、針葉樹のようなそのファサードが、
既にかっこいいですね。美しいですね。
わりとこじんまりしているんだけど、中に入ると、まず
円状に配置された柱廊と、そこに天井から柔らかな光が差し込む美しさに、
いきなりやられました。 これは、感動。。
そして、全体に漂う中世の雰囲気、
まさに、聖なる空間といった感が。 素晴らしい。 予想以上でした。
過去数百年にわたり、ここで祈りを捧げてきた人たちの祈りの重みのようなものが
感じられて、自然と私も祈りたくなるというか、畏怖の念に近いものを感じました。
ここで見たかったのは、中庭の回廊。
http://www.web-provence.com/villes/aix-cloitre.htm
なんか、想像していたよりぜんぜんこじんまりしていて、
ちょっと拍子抜けだったけど、でもやっぱり、美しかった。
しかし、中を見ていて、私が気になったのは、こちら。。
なぜ、人形が。。
しかも、よく見ると、結構魂入ってます。。
どうして、人形が祀ってあるのか。。
何の説明もなかったので、わからないんですが、
この何かを訴えるような表情といい、なにか意味ありげなポーズといい、
どう考えてもいわくありげで、というか、歴史の暗黒面がそこにいきなり
口を開いたような感じがして、とても印象的でした。
さて結構長くなってしまいましたが、これでもまだ2日目の昼くらいです。
次回は、TGVでエクスからアヴィニヨンに移動です。
フィガロ ヴォヤージュ Vol.18 プロヴァンスとコートダジュールへ。(南フランスの幸せヴァカンス) (FIGARO japon voyage)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
- 発売日: 2010/03/29
- メディア: ムック
2012-02-12 18:51
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