ローマ人の物語 [本・雑誌]
先日、5時に夢中サタデーを見ていたら、
宇多丸さんが、8/31はカリギュラの誕生日ということで、
カリギュラの映画などを紹介していた。
今日は何の日?って言われて、カリギュラの誕生日、っていう
宇多丸さんのセンスが最高で笑ったけれども、
ここではたと気づいたのは、私はカリギュラについて殆ど知らない、
ということだった。
カミュの「カリギュラ」は読んだことがある。
これはめっちゃ面白かった。
でも、カリギュラについては、これしか知らない。
かといってもう一度カミュのそれを読み返す気にはならず、
でもなんかカリギュラについて書かれた本が読みたい、と思ったのだけれど、
そこで思いついたのは、塩野七生先生だった。
七生先生といえば、いわずと知れた古代ローマの第一人者なのだから、
きっとカリギュラについても何か書いてるに違いない、
と思いつつ
先日外出したついでに近所の本屋に寄ったら、
やっぱりあった。
それも『悪名高き皇帝たち』、そのものズバリだ。
本屋に入って、すぐ見つかった。
まさにシンクロニシティ。本屋が私を呼んでくれた。
本当に私に必要なものは、いつも全く苦労せずに手に入る。
即買い。
これがまた、めっちゃ面白い。
カリギュラという人物だけが面白いのではなくて
ひとつの国を治めるということのダイナミズムみたいなものが面白い。
よく小説や映画などで描かれているカリギュラのデタラメっぷり、暴君っぷりというのは
後世になってから、都市伝説的に書かれたものらしくて、
その実像はたいして面白くは無い。
また、ユダヤがなぜ特殊なのかもよく理解できたし、
ローマはその特殊性をどのように扱ったのか、というのもとても勉強になったし。
ただ、ときどき、関係代名詞をいくつもつなげて一つの長文になっているような
西洋言語にありがちな文章をそのまま直訳したような文章が見られ、
それがちょっと読みにくいというか、意味がわかりにくくなっていることがあって、
それだけは難点。
塩野七生『ローマ人の物語』スペシャル・ガイドブック (新潮文庫)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/08/28
- メディア: 文庫
2013-09-10 20:09
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