白薔薇について [イメージ・象徴]
最近、私が買ったり目にしたりする薔薇は、
白薔薇であることが多い。
花屋の店先などでも、無意識のうちに、白薔薇、
しかも少し緑がかった薔薇に目が行っていることに気づく。
以前は、薔薇といえば、真紅、しかもかなりダークな紅が好きだったのに。
白薔薇といえば、アイスバーグくらいにしか興味がなかったのだけれど、
最近は、白い薔薇のその清冽な美しさに、すっかり心奪われている感がある。
白い薔薇に、最近Aurea Magic Candles さんで購入した燭台を並べて、
キャンドルに火をともしてみたところ
実に美しかった。
祈りのイメージ。
しかも、市井の人々の日々の生活からにじみでるようなものではなく、
透明な湧き水のような、清らかな祈りのイメージが頭に浮かんだ。
その美しさは、私の貧困なボキャブラリーでは、残念ながらうまく表現することができない。
ただ、なぜか、そこになんとも形容し難い悲しみのようなものすら感じた。
写真ではその美しさがまったく伝わらないのが残念。。
ところで、若桑みどりによれば(『薔薇のイコノロジー』)、初期キリスト教世界においては、
その異教的な香りの高い花は、評判が悪かったらしい。
薔薇は、もともと天国に咲いていたときは棘がなかったのに、
人類が原罪を犯したときに棘をもつようになったのだとか。
キリスト教徒の手にかかれば、薔薇はそもそも天国に咲いていたものとされてしまうらしい。
それもどうかと思うけれども、
まあ、やはり、楽園というのは必ず花に満たされているのであるし、
そこには必ずや、色とりどりの薔薇が咲いているのだろうと思う。
話を戻すと、
棘のない薔薇だけが、原罪を免れた女性、つまり聖母マリアに
献げられる純潔の象徴となったのだとか。
そこではその薔薇の色までは言及されていないけれども、
聖母マリア様には、白薔薇がよく似合う。
年が明けて、日差しが強くなってきた。
最近は、特に、春を思わせるような暖かさを感じることもあった。
薔薇が咲き始める季節が待ち遠しい。
昨年は、バラ園をたくさん訪れようと思っていたのだけれど、
結局、河津のバガテルだけで、鎌倉の近代文学館にもいけなかった。
今年はひとつでも多く、薔薇園を訪れることができたらいいな、
と思う。
2015-01-17 22:16
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