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2009年、「生き方」を考える250冊 (2) [本・雑誌]

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2009年、「生き方」を考える250冊 

と銘打ったBRUTUS 2009 1/1・15合併号について、その続きですが、
まずは冒頭の写真、かなり久々に見かけた、アレックス・コックス。

あいかわらずかっこいいですねー。パンクですね。
ていうか本当に80年代から変わってないなあ。

80年代においては、ジム・ジャームッシュと並び称されるアメリカの映画監督の一人でしたが
最近はどうしてるんでしょう。

アレックスといえばなんといっても "シド&ナンシー" が有名ですが、
私は "レポマン" のような、パンクというよりは90年代のローファイ感覚を先取りしたような、なんともいえない不思議な作品が、好きですが。


で、、「生き方」を考える250冊、の方に話を戻すと、 
「生き方」本2009と題して、数十冊の本が紹介されています。

とはいえ玉石混交、こんなものまじめに読んで生き方考えちゃうような人とは友達にはなれない... なんてのも混じっていますが、そんな中、以下はおさえておかなくちゃね。



若きサムライのために (文春文庫)

若きサムライのために (文春文庫)

  • 作者: 三島 由紀夫
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1996/11
  • メディア: 文庫



快楽主義の哲学 (文春文庫)

快楽主義の哲学 (文春文庫)

  • 作者: 澁澤 龍彦
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1996/02
  • メディア: 文庫



徹子さんの美になる言葉 その後のトットちゃん

徹子さんの美になる言葉 その後のトットちゃん

  • 作者: 黒柳 徹子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/10/10
  • メディア: 単行本



適当論 [ソフトバンク新書]

適当論 [ソフトバンク新書]

  • 作者: 高田 純次
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2006/03/16
  • メディア: 新書



オーガズム・ライフ―私の解放宣言

オーガズム・ライフ―私の解放宣言

  • 作者: 杉本 彩
  • 出版社/メーカー: ロングセラーズ
  • 発売日: 2004/03
  • メディア: 単行本



トリオリズム (小学館文庫)

トリオリズム (小学館文庫)

  • 作者: 叶 恭子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2008/01/07
  • メディア: 文庫




純次師匠といえば、この特集中では紹介されていないけど、以下のテキトーシリーズもすごいです。

「適当教典」なんて、タイトルからして衝撃ですよね。サイコーです。
2冊とも本当におもしろいですよ!
私は読んでないけどね。



適当教典 (河出文庫)

適当教典 (河出文庫)

  • 作者: 高田 純次
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2007/06
  • メディア: 文庫



適当日記

適当日記

  • 作者: 高田 純次
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2008/02/01
  • メディア: 単行本




といったよーに、なかなか刺激的な本も紹介しているけれど、結構ぬるいのも多くて、
それはどうなの?というか、どうせならシゲキテキなものばかり取り上げた方が一貫性があっていいんじゃないか、と思うのだけれど。
でもそうなると、STUDIO VOICEになってしまうのか。。

たとえば、高橋マリ子さんのピースフルな本をさがして、なんて記事もあるんだけど、
これもぬるすなあ。。

こういうぬるい感覚を、ぬるいとは捉えずに、時代の空気と捉えてそれを良しとするのがBRUTUSということで、且つそういうのが好きだって人もいるんだから、それはそれでいいのかな。

高橋マリ子さんは素敵だと思いますけど。


まあどっちにしても、ここ数年、こういうピースフルだとかスローだとかそういうぬるいことをぬかす雑誌が多すぎて、私にはどーにもぬるすぎて、つきあいきれませんわ。
まあそのへんは結局TVブロスあたりに茶化されるんで、いいとして、
なんだかんだいって、一番面白い雑誌って、やっぱりTVブロスでしょ。

もっとコクがあって切れ味の鋭いものを求めるのであれば、
夜想だとかトーキングヘッズ叢書だとか、極端なものに走るしかないってことなのかな。


ところで、今回のこの特集の冒頭で、

「先行きの見えぬまま迎える2009年。この特集で取り上げる本の数々は、そんな時代に必要なスタイル=「生き方」を考える手がかりである。」

だなんて、あまりにも陳腐なことがかかれているんですが
そもそも、先行きが見えた状態で迎える新年なんてあるのかなあ?

「君がもし、未来の世界についてかくあるべきと確信がもてるなら、そのような世界は、君にとって、生きる価値のない世界であることを知るがよい。もし未来が光輝あるものでなければならないと決まっていたら、君はいますぐ絶望するしかない。一寸先は闇である。だから生きるに値するのである。
君の隣人が善意でなかったことを怒る前に、なぜ君は自分の悪意に気がつかないか。自分の失敗を社会の罪にする前に、なぜ君は、成功だけは自分のせいにしたがる自分の弱さに気がつかないか。」
(西尾幹二 『ヨーロッパの個人主義』 まえがき)


この文章はまさに現代の日本にあてはまる、ちょっと恐ろしいような、実に鋭い文章だと思うのだけれど、なんと40年も前に書かれたものだと知ってびっくり。

先の展開が読めないから、人生は面白いので、そこに生きる価値があるのだ、
というのは、同感です。
しかしここで私がちょっと付け加えたいと思うのは、一寸先は必ずしも闇ではなく、
一寸先は光でもある、ということ。

根拠なく楽観的に明るい未来を信じるのも、いつも光でも意味はないけれど、
一寸先がいつも闇なのも、それはそれできついよね。

西尾先生って凄く鋭い論客だと思うし、いいこというなあと唸らされることが多いんだけど、
基本的に、重いし、カタいなあ。。
軽妙洒脱だとか、エレガンスだとかいうことも、インテリジェンスだと私は思うよ。


で、今回この雑誌を読んで思ったのは、
それにしても、やっぱりこの世の中で一番面白いものって、人間なんだなあ、ということ。

でも。

ここで紹介されているのは、ちょっと特殊な人による本ばかりでしょう?
まあ、そういう特殊な人の人生や考え方が書かれた本というのは確かに面白いし、
そういう人たちの生き様に憧れたり、感銘を受けたりというのはあるだろうけれど、
我々のような一般の、巷間の人間にしてみれば、それを参考に自分の生き方を考える、
というのはやはり無理があり。
リアリティがないというか。

むしろ、もっと自分に身近で、自分でもできること、
それこそ、自分とは別の世界で生きている、いろんな人と話したり、
旅にでたりすることから始めたほうが、生き方を考えるという意味では、いいんじゃないかなと。

とりあえず仕事を辞めて、3ヶ月くらい自宅にこもって、自分を見つめなおすとか、
インドでひと月くらい暮らしてみるとか、
フーゾクでバイトしてる子と一晩飲みながら語り明かす、とかね。

本を100冊読むよりも、よっぽど人生勉強になると思う。
(ちなみに私は、上に挙げたもの全て経験あり)






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