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謎の楽器・アルモニカの恐怖 [奇想・妄想]

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いわゆる動物磁気なるものを提唱したメスメルについて調べていたところ、
彼は、催眠術による治療に際して、アルモニカという楽器を自ら演奏していた
とのこと。

そもそも治療に際し、自ら楽器を演奏する、というのもへんな話ですが
アルモニカ、という楽器は聞いたことがありません。

調べてみると、なんでも18世紀中頃に発明され、
回転するガラスに、水で濡らした指で触れることによって、
この上なく美しい音色を奏でるため、「天使の声」と絶賛され、
熱狂的に受け入れられた楽器だったのだとか。


しかし、このアルモニカ、
その後50年もしないうちに、完全にこの世から姿を消してしまいます。

そこまで絶賛された楽器が、なぜ。。

とってもミステリアスですが。



そこには、驚くべき事実が。。



練習や演奏に熱中した人たちの多くが、なんと神経障害や鬱病、目まい、痙攣などの
症状を訴え始めたらしいのです。
そして、精神病院に入院したり、亡くなった人もいたとか。

このため、アルモニカは、その美しい音色とは裏腹に、
恐ろしい楽器だという噂が徐々に広まり、
その甲高い響きが死者の魂を呼び寄せるだとか、
その音色を聞いた人の頭を狂わせるだとか言われて、
都市伝説的な存在になってしまったんだとか。

更には演奏会場で子供が死亡するというショッキングな事件まで発生、
それをきっかけに、ドイツ各地でアルモニカ演奏は禁止され、
演奏しているところを見つかると、逮捕されるまでになってしまったとのこと。


ムチャクチャですね。


そうして、いつしかこの世から姿を消していった、というわけです。


わけがわかりませんね。


でも、なかなか凄い話です。 

美しい音楽を奏でながら、近寄るものたちのこころを
次々に蝕んでいく。。

そしてその楽器を弾くと死ぬ。。

まさに悪魔の楽器。。

怪奇小説のような、藤子不二夫Aの描く作品のような
よくできた話ですね。






魔の眼に魅されて―メスメリズムと文学の研究 (異貌の19世紀)

魔の眼に魅されて―メスメリズムと文学の研究 (異貌の19世紀)

  • 作者: マリア・M. タタール
  • 出版社/メーカー: 国書刊行会
  • 発売日: 1994/04
  • メディア: 単行本




(写真:Dresden)

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