天才という謎 (2) [心理・犯罪]
以前の記事で、天才ってなんなんだ、みたいなことを書いたのだけれど
先日、アンデルセンの童話を読んでいたら、
まさにその答えのようなことが書いてあってびっくりした。
ある詩人が、音楽会に行って、バイオリンの名人の演奏にいたく感動、
その感想を次のように記した。
「弓とバイオリンとが、自分のことをじまんするとしたら、じつに、ばかげたことだ。しかし、われわれ人間も、たびたび、同じような、あやまちをする。(中略)
われわれは、自分を自慢する。-だが、われわれは、みんな、神の演奏なさる楽器にすぎないのだ。神にのみ、さかえあれ!」
(アンデルセン 「」、「アンデルセン童話集(Ⅰ)人魚の姫」新潮文庫 所収)
つまり、この世に天才というものがあるとすれば、
それは、神によって演奏される、名器のようなもの。
いくらジミヘンだって、しょぼいギターを使ったら、いい演奏はできないし。
私は、宗教には一切コミットしていないけれども、
それでもこれが、私にはとてもしっくりくる。
それにしても、アンデルセンの童話は本当にすばらしい。
これは子供が読むものじゃない。
また後日改めて書くつもりだけれど、極めて質の高い文学。
アンデルセンこそ、まさに、天才でしょう。
Telephone Booth, Bangkok
2012-10-16 19:47
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